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お問い合わせ

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当協会では、熊本県の委託を受けて、貿易の振興を促進する観点から、シンガポールと上海を起点として、東アジア(東南アジアを含む)における県内企業の海外展開に対し、支援を行っています。そのなかで、現地ビジネスアドバイザー等のネットワークを活用しながら、情報の提供、ビジネスパートナー候補の紹介、海外で展開する企業の相談窓口の設置等、企業のニーズに対応した支援を行っています。
今回以降、シンガポールの現地アドバイザーの浦上 秀樹氏から「東南アジア情報」として現地のビジネスに係わる情報をレポートしていただきます。
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| ← 2009年 |
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| ◆東南アジア情報 〜12月〜◆ |
| 1.シンガポール |
@ シンガポール経済減速は来年半ばまで(?)
シンガポール金融管理庁(MAS)が発表したマクロ経済観測によれば、今後のシンガポール経済は、世界的な金融危機の影響を受けて、大幅に減速する可能性を示唆しています。政府は、既に今年のGDP成長率を3%に下方修正していますが、3%を割り込む可能性も指摘されています。民間アナリストの多くは、来年度の経済成長率はマイナスになると予測する向きが大勢を占めていますが、来年半ばには回復軌道に乗り、2010年には4〜5%の成長を達成するとの見方が多数を占めています。しかしながら、民間エコノミストや政府による過去の予測実績を見てみると、頻繁に予測値を修正しており、その正確性には疑問符がつきます。特に未曾有の世界的な金融危機が背景にあるだけに、過去の経験則のみでは予測困難な状況になってきていることは確かです。
A 景気判断
5年ぶりの低水準 ビジネスタイムスとSIM大学による業況調査は、景気後退を裏付ける結果となりました。国内の154社(外資を含む)を対象に行った調査で、業績改善を予想している企業の割合は、前期で22ポイントも悪化しました。これは、2001年以来の低水準で、民間企業による景気判断は、今後の経済成長減速を予測するものとなっています。国内消費も株価下落などで資産価値の減少を招き、個人消費が低迷することで、年末年始商戦にも悪影響が出ることが心配されています。
一方、資金需要の低下により銀行間金利も急落、原油、食料価格も大幅に低下してきていることからインフレ懸念は急速に弱まりつつあります。2009年のインフレ率予想は2.5〜3.5%と2008年予想の6〜7%に比べ大きく低下する見通しとなっています。9月のインフレ率は6.7%と発表されました。4〜6月の3ヶ月間、7.5%が続いた後、8月には6.4%となっています。
B 不動産業界の動き
一等地の事務所家賃が下がり始めており、さらにこの傾向は続くものとみられています。シンガポールの事務所家賃は過去4年間上昇を続け、経済成長のネックになるとまで言われましたが、今年第3四半期以降、その基調は下降に変わりました。世界的な金融危機の影響を受けて、大型の物件賃貸をリードしてきた欧米金融機関の進出ラッシュも止り、需給緩和が浸透してきました。 今後も高級物件を中心に投機的な部分の調整が進み、さらに実需低下を反映した水準にまで緩和されるものと予想されます。
民間住宅価格も大幅に低下してきました。新築の高級コンドミニアムは、売れ残りが目立つようになり、賃貸家賃も全体的に下げ基調が鮮明になってきています。さらに、投機の影響を受けにくく堅調であった公団住宅(HDB)価格もピークに達したものと見られ、今後下げ基調になると予想されています。
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| 2.マレーシア |
@ 経済成長減速
マレーシア政府は、金融危機を乗り切るための包括的経済活性化策を公表しましたが、同時に2008年度の経済成長率予測を5.7%から5.0%に下方修正、さらに2009年度についても5.4%から3.5%に修正しました。9月の消費者物価指数は、前年同月比8.2%の上昇を記録、8月の8.5%より改善したものの依然として高い水準にあります。食品、交通費などの上昇が全体を押し上げる主因になったとされますが、2009年には3〜4%の水準に戻ると予想されています。
A 第9次マレーシアプランの見直し
ジョホール州南部で開発が進んでいるマレーシアの国家プロジェクト、イスカンダール・マレーシアに続き、北部回廊、東部回廊、サバ・サラワク回廊などの国土開発計画の見直しが進められています。世界的な金融危機の深化がマレーシア経済への影響を深刻化させており、大型投資を手控え、もしくは先送りする動きが目立ってきました。しかしながら、マレーシア不動産・住宅開発協会は、来年半ば以降マレーシア経済は回復し、不動産業界も回復するとの強気の姿勢を見せています。
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| ◆東南アジア情報 〜11月〜◆ |
| 1.シンガポール |
@ シンガポール経済景気後退局面に突入(内需は未だ底堅く)
シンガポール通産相が発表した2008年第3四半期の経済成長率(速報値)は、季節調整済みで前年同期比マイナス6.3%となりました。5.7%のマイナス成長を記録した前期とあわせ、2期連続のマイナス成長となり、約6年ぶりの景気後退局面に突入しました。セクター別にみると、バイオメディカル、電子機器、化学部門などを中心に製造業の落ち込みが大きく、マイナス11.5%、建設業は、前期の19.8%から大幅に鈍化したものの未だに7.8%のプラス、そしてサービス業は前期7.0%から6.1%に若干低下(いずれも前年同期比)しています。
世界的な経済危機の影響を受けて、外需依存型の産業が一気に落ち込む一方、影響は受けたものの未だ底堅い成長を維持している建設、サービスなどの内需依存型に大きく色分けされる状況になっています。今後、建設、サービスがどこまで踏ん張れるかという点がポイントになりそうです。
建設に関しては、未だに実需面では底堅く、多くの建設プロジェクトがあるものの、労働者と重機類の不足が成長のボトルネックとなっています。なお、飲食業界も1,000人以上の募集イベントを開催するなど、2009から2010年にかけてオープンするIRプロジェクトに向けた人材確保に躍起になっています。
A 高水準が続くインフレ率の変調
9月のインフレ率は6.7%と発表されました。4-6月の3ヶ月間7.5%が続いた後、8月には6.4%に低下したものの、9月にまた若干の上昇という結果になりました。主因は、住宅、食品、医療などの分野の物価上昇です。2008年度の政府インフレ予想は、6-7%。2009年は2-3%の予測値になっています。これまで一本調子で騰勢を強めてきたエネルギー、原材料価格などに米国金融危機の影響による変化の兆しが現れ、原油価格や鉄鋼製品、海上運賃などが大幅に低下してきており、基調としては政府予想通りインフレ低下の流れになるものと思われます。
B 不動産業界の動き
都市再開発庁(URA)が発表した住宅価格統計によれば、第3四半期の民間住宅価格水準は、対前期比2.4%のマイナスを記録しました。世界金融危機の影響を受けて投機的な性格の強い高級住宅市場で下げ幅が大きく、2.7%減となっています。第4四半期には、その下げ幅は拡大するものと見られています。なお、ミドル層の住宅価格低下率は、2.4%でした。
今後、市場に投入される予定の新規民間住宅66,000戸のうち、37,000戸は2011年までに完成する予定であり、コンドミニアムの主な購買層となる外国人駐在員の増加ペースがどうなるかによって需給関係が変化してきます。欧米金融機関が直面する深刻な状況やこれまでの流入ペースから判断して、供給過剰になると予測するのが妥当でしょう。
一方、シンガポール人の大半が居住するHDB(公団住宅)の価格は依然上昇を続けており、第3四半期も4.5%のアップを記録しました。
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| 2.マレーシア |
@ 経済成長減速
マレーシア経済研究所は、下期の同国経済成長率を3.9%と予測、2008年通年で5.3%(政府予測は、5.7%)になるとの見通しを明らかにしました。また、2009年には世界金融危機の影響を受けて、リセッション入りする可能性が高いとも指摘しています。
A イスカンダール地区へのテーマパーク誘致計画
ジョホール州南部で開発が進んでいるマレーシアの国家プロジェクト、イスカンダール・マレーシアの投資促進機関イスカンダール・インベストメントは、今年中にテーマパーク建設計画を発表すると見られています。テーマパーク用の土地として3,000エーカーを確保しており、2012年の開園を目指すものと思われます。 |
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| ◆東南アジア情報 〜9月〜◆ |
| 1.シンガポール |
@ GDP成長率が大幅に低下
通産省が発表した第2四半期のGDP成長率は、前年同期比2.15%となり、第1四半期の6.9%から大幅に低下しました。対前期比ではマイナス6%となり、輸出の伸びも通年で2〜4%減少する見通しで、経済成長の減速が表面化してきました。特に、製造業の成長率が、第1四半期の12.9%から第2四半期は一気にマイナス5.2%にまで後退しました。バイオメディカルとエレクトロニクスの外需減少が大きく影響しています。
一方、建設、金融サービス、情報通信は、それぞれ17.4%、10.2%、7.6%と好調で、米国のサブプライムローン問題を契機とする外需減退による輸出不振と内需が経済を牽引する構図がはっきりとしてきました。
A 高水準が続くインフレ率
7月のシンガポールの消費者物価指数は、前年同月比6.5%となり直前の3ヶ月に記録した7.5%から若干スローダウン、年末にかけてインフレ率は低下傾向を示すという政府予想をフォローする兆しが見えてきました。上半期のインフレ指数は、前年同期比で7.1%の上昇となっており、近年にない高い水準を記録しました。費目別に見ると、住宅(電気代を含む)、食品、交通・通信の分野で上昇が大きく、低所得者層を直撃する結果となりました。
B リーシェンロン首相のナショナルデー演説
リーシェンロン首相は、恒例のナショナルデー演説の中で今年の主要テーマとして、インフレ対策、外国人労働者受入、少子化問題への対応を挙げました。これは、現在シンガポールが直面する喫緊の課題であるインフレ対策と、今後の持続的経済成長を保証するために不可欠な人口増加政策に関するものです。
まず、消費者物価上昇により直接的な影響を受けている低所得者層の救済を目的として、
生活コストの上昇を抑制する方策を講じる一方、S$30億相当の緊急援助を行うことを表明しました。また、マリーナベイ(2009年末)、セントーサ島(2010年末)の総合リゾート開発プロジェクトだけで、約20,000人の新規雇用が創出される一方、現在の失業率は2.3%と未だに低く、これらの新規雇用をシンガポール人だけで埋めることは事実上困難として、海外からの人材、労働者の導入が不可欠としています。
同時に低出生率に起因する少子化問題対策として出生率の回復を重要テーマに掲げました。現在の出生率は、1.29と人口代替率の2.1に遥かに及びません。この状況を打開するため、出生ボーナス拡充、出産休暇の充実など出生率増加に向けた政治的バックアップを強化していくことを表明しました。
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| 2.マレーシア |
@ 第2四半期の経済成長率6.3%
マレーシアの4−6月のGDP成長率は、対前年同期比で6.3%でした。第1四半期の7.1%は下回ったものの引き続き高い成長を続けました。パーム原油の生産が20%アップしたことで農業が好調です。また、製造業は、内需関連分野が好調です。ただし、主要価格統制品目の統制解除によるインフレ急騰、パーム原油価格の急落など7月以降変調の兆しが現れており、下期の経済成長は減速すると思われます。財務省によるGDP成長率(通年ベース)は、5.4%となっています。
A 上半期貿易額の増加と今後の見通し
2008年上半期の貿易総額が前年同期比で12.2%増加したことが分かりました。輸出は前年同期で15.5%増、輸入は同8.3%増となりました。貿易差額(黒字)は、同54.7%増の680億リンギット(約2.3兆円)を記録しました。
対前年同期比で81.5%の大幅な伸びを示したパーム油を筆頭に、石油製品、原油、天然ガス、天然ゴムなどの資源関連が輸出の伸びを支え、エレクトロニクス関連の復調も貢献しました。ただ、7月に入って主力商品であるパーム油の先物価格が急激に下落し始めており、国際的な原油価格も低下の兆しを見せ始めていることから、今後の輸出動向に暗雲が垂れ込めてきました。
B 政策金利の据え置き
マレーシア中央銀行は、政策金利を3.5%に据え置くことを発表しました。主要先進国で景気後退が鮮明化しマレーシアの輸出にブレーキがかかることが予想される状況下、内需もエネルギーや食料価格高騰の影響を受け、労働市場の冷え込みなど厳しい経済環境への対応が必要になっています。一方、今年後半から来年初頭にかけてインフレ率は高水準で推移すると予測するも、最近の一次産品価格の値下がりがインフレ抑制要因になると判断しています。 |
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| ◆東南アジア情報 〜7月〜◆ |
| 1.シンガポール |
@ 高騰を続けるインフレ率
シンガポールの2008年4月のインフレ率は、エネルギーコストの高騰を主因として過去25年で最高の7.5%という驚異的な水準を記録しました。1〜3月も毎月前年同月比6%以上という高水準で張り付いています。このような状況下、民間経済リサーチ会社のインフレ予測によれば、今年後半のインフレ率は、前半と比べて落ち着きを取り戻し、通年で5%前後になるとの見方を示しています。しかしながら、輸入物価高騰によるインフレ圧力が衰えを見せる気配はなく、対米ドルでのシンガポールドル高維持政策も継続されていることから、ドルベースでのインフレ更新は間違いなく、輸出競争力の低下に繋がる懸念は払拭できません。
ドイツ銀行傘下の不動産会社が発表した報告書によれば、シンガポールの事務所賃貸料は、年末までに更に10%程度上昇すると予測しています。ただ、2009年度は、新たなオフィスビルの供給が増えることから、賃貸料の上昇は止まり、更に供給が大幅に増えるとみられる2010年から2011年にかけて低下すると予測しています。一方、商業用施設の賃貸料は、旺盛な需要に支えられて、今後も年3%程度の上昇傾向を維持するとの見方を示しています。
A シンガポール証券取引所時価総額の減少
シンガポール証券取引所(SGX)の6月末の時価総額は、6,774億シンガポールドル(約53兆円)で、年初と比べて15%、金額ベースで1,200億シンガポールドル(約9.3兆円)も減少しました。上期の減少幅としては、1997年のアジア通貨危機の影響を受けた1998年の30%ダウン以来の大きさで、世界同時不況の足音が聞こえてくるようです。
特に、アメリカのサブプライムローン問題に端を発する世界的な金融市場の混乱による投資家心理の冷え込みが影響したとされ、6月だけでSGXの時価総額は、622億シンガポールドルも減少しました。
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| 2.マレーシア |
@ マレーシアのインフレ率も上昇
マレーシア政府は、6月はじめよりガソリン価格を41%引き上げ、7月1日から電気・ガスなどの公共料金も値上げすることを公表した。これを受けて、イスカンダール・マレーシア開発プロジェクトの対象であるジョホール・バル州では、トラック業者協会が40%〜60%の運送料引上げを決定しました。
中央銀行は、今年のインフレ率は過去10年で最高の4.2%に達するとの見通しを発表したものの、2006以降維持している現行の政策金利3.5%を変更する計画はないとコメントしています。また、インフレ率の高騰にもかかわらず、2008年度の実質GDP成長率は5%を達成するという強気の姿勢を崩していません。
A 国家プロジェクト 第9次マレーシアプランの見直し
マレーシアのアブドラ首相は、第9次マレーシアプラン(9MP)の中間見直しを発表しました。同プロジェクトは、第3次国土開発計画(2006〜2020)の最初の5カ年計画を構成するもので、ジョホール・バル州のイスカンダール・マレーシアやペナンを中心とする北部回廊計画が中心となっています。
最近の建設資材価格の高騰を考慮し、3,000億リンギット(約1兆円弱)の追加投資を実施する一方、ペナン州で開発が決定しているモノレール、外環道路建設プロジェクトの中止を発表しました。ペナンにおける2大プロジェクトの凍結は、同州をコントロールする野党への政治的嫌がらせであるとの反発を招き、政情不安の一因として注目されています。
一方、第9次MPの目玉であるイスカンダール・マレーシアの開発は順調に推移しており、地元企業、中東、シンガポール、日本などの企業約150社が、同地域への投資に関心を示しているとされます。これまでの同地域への投資額は、2006年から2010年の政府誘致目標の70%を達成しており、そのうち56%が外国投資で占められています。
6月には、マレーシア初の世界最大規模の石油ターミナルハブ(アジア・ペトロリアム・ハブ)の一部が完成、イスカンダール地域の飛躍的発展に寄与するものと期待されています。 |
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| ◆東南アジア情報 〜5月〜◆ |
| 1.シンガポール |
@ 経済成長率(2008年第1四半期)
シンガポール通産省は、2008年第1四半期の実質経済成長率を6.7%と公式発表しました。業種別では、バイオ関連を中心とする製造業12.4%、金融サービス部門13.4%となりましたが、建設部門も引き続き14.7%と高い成長を維持しています。ただ、建設部門については、クレーン運転手をはじめとするマンパワーの不足が深刻化しており、建設資機材価格の高騰に加え逆風が吹いているのも事実です。
第1四半期のインフレ指数も6.6%と、26年ぶりの高い水準を記録しました。3月のインフレ率は、6.7%と過去26年間で最も高いレベルに達しましたが、項目別にみると住宅の8.1%を筆頭に、運輸・通信7.9%、食品7.6%、医療7.3%と続いています。また、失業率も前期の1.7%(事実上の完全雇用)から今期は2%に上昇しました。
最近発表された4月の製造業生産高も、エレクトロニクス部門や医薬品の製造が落ち込み、前年同月比で5.7%のマイナスになるなど、先行き不透明感は増しています。
A 地域統括本部(RHQ)の開設増加
昨年末に日本大使館、日本商工会議所およびJETROが共同で実施した日本企業約230社を対象にした調査で、シンガポールの子会社に地域統括本部(RHQ)機能を持たせている会社が増えていることがわかりました。
賃金、住宅費の高騰や事務所賃貸料の上昇がネックになるとの回答をした企業が多い中で、RHQを開設した企業の約9割は、域内市場へのアクセスの利便性、運輸・通信など重要な社会資本整備が進んでいることを挙げています。シンガポールのRHQで最も多く付与している機能は、販売、マーケティング管理となっており、シンガポールの特徴と優位性を示す結果となっています。
また、欧米諸国の企業進出も増加しており、駐在員子弟のインターナショナルスクール入学者の順番待ちという問題は未だに解消されず、むしろ深刻化しているとも報告されています。
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| 2.マレーシア |
@ マレーシアの経済成長率(2008年第1四半期)
マレーシア中央銀行バンク・ネガラは、2008年第1四半期の実質経済成長率を7.1%と発表しました。同国GDPの半分以上を構成するサービス業が、8.0%という高い伸びを示して牽引役となったほか、製造業も6.9%と前期を上回る伸びを示しました。また、民間消費支出も一次産品の価格高騰を背景に所得水準が上昇し、11.8%という高い成長を記録しました。2008年通年の見通しは、世界経済の先行き不透明感が重く圧し掛かるなかで、5〜6%の成長を維持するという強気の見方を示しています。
A 忍び寄るインフレ
シンガポールほどではないものの、マレーシアにも確実にインフレ圧力が押し寄せているようです。4月のインフレ率は、過去15ケ月で最高の3%を記録しました。インフレ指数のうち、30%以上を構成する飲食料関係が、前年同期比5.7%と大幅に上昇したことが最大の要因です。食品のなかでの内訳をみると、乳製品が12.8%と圧倒的に高く、次いで米、小麦などの穀物類6.1%、肉類5.1%と続き、世相を反映していることがわかります。
マレーシアのインフレ率が相対的に低く抑えられているのは、政府による価格統制品目の存在があると言われていますが、ここにきて主要な品目の価格統制を撤廃する動きが見えており、今後、インフレ率が上昇する可能性があります。2005年以降、対米ドルで固定され、むしろ切り上げ状態にある強いリンギットの影響で、ドルベースで評価したインフレ率は高騰し、国際競争力の低下を招く懸念があります。
B 国家プロジェクト イスカンダールマレーシアの進捗状況
マレーシア通信最大手のテレコム・マレーシアは、高速大容量通信用インフラをイスカンダール・マレーシア地域に整備することを決定しました。今後10年間で総投資額は、19億リンギット(約620億円)になります。行政の中心として開発される西部のヌサジャヤ地区、商業の中心地となる中央部を含め、イスカンダール地区に建設される商業、住宅地区をカバーする通信網の整備を行います。
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| ◆東南アジア情報 〜4月〜◆ |
| 1.シンガポール |
(1)経済成長率
先頃、民間エコノミストが予測した2007年度のシンガポール経済成長率(実質GDP換算)は、5.0〜5.9%となり、前回調査より約1ポイント低くなっています。米国金融大手ゴールドマンサックス社の予想も、5.5%とほぼ1ポイント下方修正されました。バター、大豆等の主要食品が過去一年間で2倍以上の水準に達しており、先般、過去最高水準を記録した物価上昇率に更に拍車をかけるようにインフレ圧力が増大しています。
原油、建設資材、不動産価格、ホテル宿泊料、労働者賃金、食品、公共料金など、経済全般でインフレ圧力が上昇するなか、未だに5%以上の実質成長を達成するとの見方が大勢を占めているのは、中国、インドをはじめとするアジア経済圏の成長軌道が、引続き上昇カーブを描くというシナリオに対する自信と旺盛な外資(直接投資)流入に支えられた内需が好調を維持するという強い期待感によるものです。
しかしながら、米国のGDP総額に比べて、中国、インドのそれはまだ規模が小さいことを考えると、米国の景気後退の影響を両国が吸収できるという仮説を完全否定するエコノミストもおり、今後の経済成長を楽観視できないのは事実であろうと考えております。
(2)太陽電池生産基地へ
ノルウエーの太陽電池メーカー、ノルサン社が約310億円を投じて単結晶シリコン基盤を生産する工場を建設することを決定しました。先日、同じくノルウエーのREC社が、4,700億円を投じて多結晶シリコンウエハーの工場建設を行うと発表したばかりです。シンガポールに一挙に世界的規模の太陽電池関連工場が2つ完成することになります。REC社のシンガポール工場は、世界最大規模の太陽電池工場になる見込みで、2009年第1四半期に着工の予定です。
折からの原油価格高騰により、クリーンエネルギーである太陽電池の実用化が進んでおり、そのハブとしてシンガポールが名乗りを上げた形となりました。
(3)チャンギ空港第4ターミナルの建設を発表
今年1月9日に第3ターミナルがオープン、5月から第1ターミナルの全面改修工事が始まるチャンギ空港に、第4ターミナルが建設されることが決定しました。建設時期、場所については未定ですが、3つのターミナルとひとつの格安航空ターミナルに加え、5つめのターミナルが建設されることになります。
同時に格安ターミナルの拡張工事計画も発表されました。チャンギ空港の2007年の利用客は、3,700万人を記録しました。タイの新バンコク国際空港が4,200万人、マレーシアのクアラルンプール国際空港が2,600万人、香港が4,800万人と域内のライバル空港との集客力競争は激化する一方です。
今年から始まるF1レース、2010年開業予定のセントーサ島、マリーナ湾の2大総合リゾート計画、第1回ユースオリンピック開催など、ビジネス以外の観光客増加を狙いました。大掛かりな仕掛けも続々とお目見えすることから、チャンギ空港利用客は今後益々増加することは確実です。
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| 2.マレーシア |
(1)総選挙で与党大敗(3月8日)
3月8日に行われた下院総選挙において、与党連合は憲法改正に必要な3分の2以上の議席数を確保できず、前回の198議席から140議席へ大きく後退しました。また、連立与党を形成する統一マレー国民組織(UMNO)、マレーシア華人協会(MCA)、マレーシア・インド人会議(MIC)の3政党すべてが議席を減らしました。下院に続いて州議会選挙でも与党は大敗を喫し、クランタン、ケダ、ペナン、ペラ、セランゴールの各州で野党連合が過半数の議席を獲得しました。
未だに連立与党が下院の過半数を支配しているため、国政レベルでの与野党逆転はなく、政策面での大きな変更もないと考えられますが、政府の求心力が低下するのは避けられない見通しで、既に発表されている大型国家開発プロジェクトへの影響が懸念されます。
(2)2007年の経済成長率、6.3%
マレーシア中央銀行の発表によれば、2007年の経済成長率は、第4四半期の結果が大きく貢献し、政府見通しの6.0%を上回る6.3%を記録しました。項目別では、個人消費と民間設備投資が主な牽引役となりました。業種別に見ると、サービス業、鉱業、農業、製造業という順番で高い成長率が見られました。一次産品の価格高騰や公務員の給与引上げ、労働市場の逼迫などが個人消費を下支えした要因として挙げられています。
選挙戦に臨んだアブドラ首相は、通貨の安定、海外投資家の誘導など、政治的安定が経済成長を押し上げる大きな力になったと強調しました。2008年度についても、6.0〜6.5%程度の経済成長を達成できるとの強気の見通しを掲げています。
(3) 1月の輸出額、過去最高を記録。
マレーシアの2008年1月度の輸出額が、単月としては過去最高となる530.3億リンギットを記録しました。パームオイル、石油精製品、原油などに対する外需の高まりが主因とされています。輸出総額の約40%を電気・電子製品が占めており、パームオイル7.3%、原油6.8%と続きます。最大の輸出先は米国となっており、全体の13.5%に相当します。
サブプライム問題に揺れる米国の景気後退が本格化するとの懸念が強まるなか、米国への輸出依存度が高いマレーシアの輸出への打撃は避けられないものと思われます。
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| ◆東南アジア情報 〜3月〜◆ |
| 1.シンガポール |
(1)経済成長率
2007年度のシンガポール経済成長率(実質GDP換算)は、7.7%と正式発表されました。これは、政府の予測値4.5〜6.5%を大きく上回っています。政府は、予想を大幅に上回る税収増によって得た財政黒字の一部を国民に現金で還元することを決定しました。特に、不動産価格の高騰による印紙税収入が大幅に増えています。
一方、インフレ率も大幅に上昇、2008年度は更に上昇する見通しが伝えられており、高度成長を阻害する懸念材料のひとつに浮上してきています。原油価格は、昨年一年間で50%も高騰、食品原材料も55%アップしました。世界的規模で見られたこの2分野の急激な価格高騰が、大半を輸入に依存するシンガポールの物価上昇の主な原因となっています。
対米ドルの為替レートは、継続的な上昇基調にあります。シンガポールドル高は、輸入インフレを抑制する効果を持つ一方、輸出競争力の低下による経済成長率の鈍化や失業率の悪化を招く危険があり、政府としても今後難しい経済政策を迫られることになります。
通産省は、先頃発表した2007年経済報告の中で、2008度の成長率予測を0.5ポイント下方修正し、4〜6%と設定しました。米国のサブプライムローン問題や世界的な資源、食料高という逆風が吹く中で、2008年度のシンガポール経済の行方について、政府首脳はいずれも強気の姿勢を崩していません。その主な根拠として、バランスの取れた政府予算、力強い内需に支えられた堅固なファンダメンタルズ、中国・インドというアジアの強力な成長エンジンの存在などを挙げており、成長率は鈍化するものの引続き5%前後の成長を維持するとの見通しを示しています。
(2)1月のインフレ率は、6.6%
シンガポールは、2007年12月に4.4%と近年にない高いインフレ率を記録しましたが、今年1月には6.6%となり、25年ぶりの高い水準に達しました。主な原因は、住宅価格が11.1%、交通・通信が6.9%、食品が5.8%、それぞれ上昇したためです。通産省は、2008年上半期は5%前後で推移、後半に入って低下すると予測していますが、ホテル料金の大幅な値上げ、給与水準の高騰なども含め、社会全体のコストがこの一年以内に更に激しく上昇している実感があり、インフレ懸念は簡単には拭えません。
(3)シンガポールは、どこまで発展するのか?
第1回シンガポール航空ショーが、2月19日〜24日の6日間当地で開催され、12万人が来場、130億ドルを超える商談が成立しました。シンガポールでは、フード、電子、水、機械その他様々な分野の国際展示会や国際会議が毎月複数回開催されており、2007年は1,000万人以上が当地を訪れました。
今年は、これらに加え9月のF1グランプリ開催によって、更に多くの観光客やビジネスマンの来訪が確実視されています。
1月には、日本の建設会社によって建設されたチャンギ国際空港第3ターミナルがオープン、2月には、別の日本の建設会社が施工した世界最大の観覧車シンガポールフライヤーが開業、新たな観光名所がまたひとつ増えました。更に、同社によるチャンギ空港第1ターミナルのアップグレード工事が今年5月にスタート、2011年に完成予定となっています。
現在急ピッチで建設が進められているマリーナベイとセントーサ島の2大総合リゾート開発プロジェクトが2010に完成予定です。シンガポールの発展を象徴するこの2大プロジェクトに加えて、スポーツハブの大改修工事も決定しており、先頃シンガポールでの開催が決定した第一回ユースオリンピック(2010年)にあわせてオープンすることになっています。新たな高速道路、MRT(地下鉄)の建設・延長、港湾拡張、大規模工場、大型商業施設の建設など当に大型プロジェクトが目白押しの状態となっています。
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| 2.マレーシア |
(1)国会解散と総選挙(3月8日)
マレーシアのアブドラ首相は、2月13日、国王の承認を得て国会を解散したことを発表し、総選挙の日程が、3月8日(土)に決定しました。首相は、これまで任期途中の解散総選挙はないと発言してきましたが、少数派インド系住民によるマレー系住民優遇政策に対する抗議行動や消費者物価の高騰など懸念材料が出てきているなか、敢えて突然の解散総選挙を選択した背景には、政敵であるアンワル元副首相の復帰を阻む意図があると噂されています。
アブドラ首相は、2003年10月に22年間に及ぶ長期政権を維持したマハテール前首相から政権を引き継ぎ、2004年3月に総選挙を実施しました。その際、与党連合国民戦線は、219議席の内、90%以上を占める199議席を獲得しました。
今回の総選挙においても与党の勝利は揺るぎないとの見方が支配的であるものの、前述の懸念材料や与党の勝ち過ぎを修正するという点で、議席を減らすことになるというのが大方の予想となっています。
(2)
1月のインフレ指数は、2.3%
マレーシアの2008年1月度のインフレ指数(前年同月比)が、2.3%と発表されました。主な内訳は、アルコール飲料・タバコの嗜好品9%、ホテル・レストラン部門6.7%となっています。2008年度については、政府による燃料費の引き上げが4月に予定されていることなどから3〜3.5%になると予想されています。
(3)
国家開発計画の仕上げプロジェクトを発表
2006年から2020年までの15年間を対象とする第3次国家開発計画に基づき、マレー半島南部ジョホール州(イスカンダール計画)、マレー半島北西部(北部回廊経済地域)、マレー半島東部(東部海岸経済地域)、東マレーシア北部(サバ州開発地域)と立て続けに発表された国家開発プロジェクトの総仕上げとして、東マレーシア南部(サラワク州開発地域)の開発計画が発表されました。マレーシアを5つの地域に分けて開発する計画は、2020年に先進国の仲間入りを果たすという悲願達成に向けた国家開発計画の根幹をなすものです。
最初に発表されたイスカンダール計画では、住宅建設、ホテル、商業施設、高速道路等の陸上交通網の整備、セナイ空港拡張工事などが進められており、隣接するシンガポールとの相乗効果もあわせて今後の経済発展が期待される地域です。
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| ◆東南アジア情報 〜2月〜◆ |
| 1.シンガポール |
(1)経済成長率
2007年度のシンガポール経済成長率(実質GDP換算)は、通年で7.5%という速報値が発表されました。第1四半期から第4四半期までの成長率は、6.4%、8.8%、9.0%、6.0%(速報)となり、年末に減速している様子が伺えます。
これは、サブプライムローン問題、世界的な原料高などの影響を受けたものと推測されますが、それでも不動産・建設を中心とする堅調な内需に支えられて、引続き高い水準を維持しています。失業率は、事実上の完全雇用を達成した第3四半期の1.7%から、第4四半期にはさらに1.6%まで下がりました。労働市場の需給逼迫により人件費も上昇、内的インフレ要因が追加される形になってきています。
さらに、生鮮野菜の主要輸入国である中国の大雪による影響を受けて、旧正月を前にして野菜の店頭価格は20〜30%も上昇する気配を見せています。ちなみに、2007年度の対前年比インフレ率は3.5%となり,2006年度の1.4%から大幅に上昇、2008年度は5%近くに達すると予想されています。
(2)不動産・建設業界の状況
建設庁(BCA)の発表によれば、2007年度の建設工事受注額は、2006年度対比で46%の増加を記録、総額245億シンガポールドルに達しました。このうち、民間部門が77%の188億ドル、残りが公共部門となっています。
公共部門については、投機的な動きの鎮静化を狙って政府が複数の公共工事を先送りしたことから、来年の官民比率は60/40程度になるものと予想されます。総額では、今年同様の230〜270億ドル程度になるとBCAは予測しています。また、MRT(鉄道)の大型プロジェクトが相次いで発表され、今年から工事が始まるダウンタウンラインの第1ステージを除き、2010〜2015の間に新たに5つの大型MRT建設工事がスタートすることになっています。
不動産部門では、オフィス賃貸料が2007年一年間で56.1%も上昇しました。都心部の平均賃貸料は、S$13.31/フィート、郊外でもS$5.85/フィートと異常な水準に達しています。ただし、現在工事が進められている複数の大型オフィスビルが2010年に完成することからこの頃にはオフィス賃貸料は供給増加による低下傾向に転じるとの見方が多くなっています。
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| 2.マレーシア |
(1)来年の経済成長率予想
2007年度の経済成長率は未発表ですが、昨年の5.9%を若干上回る6%強になる模様です。2007年度のマレーシア経済を牽引した主役は、サービス部門であり、金融・不動産の13.7%に加え、商業(卸、小売、ホテル、レストラン)も11.6%という驚異的な伸びを示しました。
個人消費が大きく伸びたことが力強い経済成長を支えた主因となっていますが、その背景には、観光客の大幅な増加、政府による不動産投資規制の緩和、賃金相場の上昇などがあります。
2008年度のエコノミストによる経済成長率見通しは、前回予想を上回り6.0〜6.5%程度を予想する向きが増えています。政府も、サブプライム、原油価格・その他原材料価格の大幅上昇など負の外的要因による影響はあるものの、内需に裏打ちされた力強い経済基盤と外貨準備、外資導入を含む資金的支えがあることから、昨年以上の経済成長実現が可能との見方を示しています。原油価格の高騰は、マレーシアにとって天然ガスを含む供給側という側面もあることからプラス、マイナス両面の影響があると考えられます。
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| ◆東南アジア情報 〜1月〜◆ |
| 1.シンガポールについて |
(1) 経済成長率
シンガポール通貨庁(中央銀行)が民間エコノミストに行ったアンケート結果によれば、2008年度の経済成長率は平均6.3%と前回の6.5%を下回りました。2007年度全体では、後半のサブプライムローン問題が影を落としているのは明らかですが、第3四半期の成長率が8.9%と大方の予想を大幅に上回る水準を記録したことから、通年で8%という予想値が発表されました。
2008年度も引続き好調な建設・不動産業界が経済を牽引するとの見方が多く、3年前まで常に同業界が成長の足かせとなってきた状況とは大きく様変わりしています。物価上昇率は、来年度アップするとの見方が支配的で、エコノミストの平均予想値は3.7%と近年にない高い水準なりました。
シンガポールドルは、来年も引続き米ドルに対して強含みで推移するとの見方に異論はないが、世界的な原材料高の影響を吸収しきれない構図となりそうです。
(2) 政府系投資会社による外国金融機関への大型出資
潤沢な外貨準備高を運用する世界第2位の政府系投資会社GIC(シンガポール政府投資公社)が、スイスの大手銀行UBSへの出資を決めました。米国のサブプライムローン債権焦げ付きで、100億ドルの引当金を計上することになったUBSに対してほぼ同額の出資を決定、GICは筆頭株主となりました。
一方、シンガポール第2位の同じく政府系投資会社テマセクホーディングスも米国の大手金融機関メリルリンチへの出資を決定しました。また、世界最大の政府系投資会社であるアブダビ投資庁がシティーバンクへの大型出資を決めるなど、サブプライムローン問題で傷ついた大手金融機関への資金供与を、新興国の政府系投資会社が担うという、新たな時代の潮流を反映した動きが顕著になってきています。
先頃、豊富な外貨準備高の運用を目的として設立された中国やロシアの国富ファンドも加わり、資源大国を中心とする新興国の巨額マネーの動きが世界経済を襲っています。
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| 2.マレーシアについて |
(1) 来年の経済成長率予想
JETROが先頃発表したマレーシアの2008年度経済成長率予想(実質GDP)は、不安定な外部要因の影響を受けて輸出は鈍化するものの、内需主導型で5.8%の水準を達成するとしています。2007年度の経済成長率見通しは、5.7%です。2007年度については、サブプライムローン問題をはじめとする先進諸国の経済減速見通しやリンギット高の影響を受けて輸出は鈍化するものの、良好な雇用環境、堅調な個人消費、更に拡大する公共投資に支えられて全体としては好調を維持すると説明しています。
また、物価水準については、原油をはじめとする一次産品の国際価格高騰の影響はあるもののリンギット高による相殺効果で2%前半に落ち着くとの見方を示しています。2008年については、後半からの原材料価格の安定化予想と引続きリンギット高が続くことからやはり2%前半の水準を維持するものと予想しています。
(2) 不動産業界の高級化志向が顕在化
2008年度のマレーシア不動産業界は、過去に例のない水準で超高級物件の競争が激化するとの見方が増えてきています。マレーシアの人口2,600万人のうち、2%相当が超富裕層と言われていますが、彼等による高級物件に対する需要の高まりに加え、政府が奨励している外国人向け不動産販売の動きに応じて、数億円から過去に例のない10億円相当の超高級物件の投入が増加してきています。
超高級物件の需要の高まりは、隣国シンガポールでは既に異常とも思えるレベルに達していますが、マレーシアやインドネシアでも不動産の高級化が進んでおり、新興国の発展度合いを示すひとつの尺度になっているのかもしれません。 |
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